ラベル: 美の川・越の雄町・大吟醸
マイ評価: ★★★
- 蔵元: 美の川酒造(新潟県長岡市)
- 屋号: 美の川
- 製造: 21BY
- 酒米: 岡山生まれ・新潟産「備前雄町」100%
- 精米歩合: 40%
- 酵母: 不明
- アルコール添加: あり
- 日本酒度: +4
- アルコール度数: 16-17度
- 美味しかった呑み方: 冷や,人肌燗
- 火入れ: あり
これは犯罪ですよ,この酒は.
こんなタイプの酒は呑んだことがない.
岡山県生まれながら非常に作付けが僅少で幻と呼ばれた「備前雄町」を,新潟の酒蔵・美の川酒造の7代目社長が苦心惨憺の末岡山から入手して新潟で栽培に成功,それを大吟に仕立てた酒とのこと.
化粧箱にはその苦労話(日本経済新聞掲載)と社長直筆の手紙が入っている.
苦労話もさることながら,この味には面食らう.
おそろしく柔らかくて舌で溶けるような,でも酒としての強さもきちんとある.
鼻で嗅いでも口に含んでも広がるバニラ香(嫁には否定されたが自分ははっきり感じる).
アル添はいかにも「ハイ,ちょっと醸造アルコール混ぜてみました」という味がありありとするので好かないが,この酒に関しては「この味を作るためにアル添がある」と思わせるだけの凄みがある.
京都あたりの本当に美味しい小料理屋(おばんざいの店?)で丁寧にダシを取ってごく薄味に仕上げた飛竜頭をつつきながら呑んでみたい.
冷やすときっとダメなはず(保管はもちろん冷蔵庫で).
冷やで文句なしに美味いが,人肌燗につけると舌に乗せた瞬間に酒の鋭さが消えてふくよかなバニラ香だけがブワッと広がるのもたまらなく良い.
新潟の酒には完敗.
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